ギャラリー

写真展「Birth Birth Birth !」2017

こちらのギャラリーでは、2017年から江連麻紀さんと始めた巡回写真展のプロジェクト「Birth ,Birth,Birth」に私が展示した写真をご覧いただきます。

出産のときの思いは昔も今も、どんな選択をした人もみんな一緒です。「かわいい赤ちゃんを無事に産んであげたい」ただ、そのことだけを必死に思う。不妊治療や高齢出産の取材が多く、時代や仕事に翻弄される女性たちの取材をしてきたからこそ、私は、この時の女性たちが、みな命の前では同じ存在であることに感動してきました。

臨月期から産後しばらくの間は女性にとって命がけの時期となりますが、その時の女性は本当にきれいで、「生きている」という実感に満たされています。

「出産」という言葉からは、苦痛にのたうち回るような悲惨なイメージしか浮かばない人が多いと思います。

でも、たくさんの出産を見れば見るほど、それは本当の姿ではないということがよくわかります。

エネルギーにあふれたその美しさこそ、私たちがいつの時代にも心洗われる、生きることそれ自体が持っている美なのではないでしょうか。

出産の余韻にまだ身も心も預けたままの女性。

助産院の診察室で妊婦健診を終えた臨月の女性。

ふと見せた一瞬の表情に、陣痛に向けて心も身体もスタンバイが完了していることがありありと見てとれました。

この夜に陣痛が始まり、とても順調な出産でした。

12月の清涼な空気の中、まだ陣痛が強くなる前の初産婦さんと、助産院のそばの善福寺川緑地を散歩しました。夕陽が沈もうとしていました。

この夕陽がすっかり沈んで森が夜のとばりに包まれたら、この女性の腕の中には初めての赤ちゃんがやってきます。

まもなく3人目を迎える若いご家族。

背筋を伸ばして子育てをしていらっしゃる姿に強い存在感を感じます。まっすぐなまなざしを持った先輩(若くても大先輩!)の姿は、妊娠を考え始めた方に勇気を与えてくれる。
3人目が女性のおなかにいるご家族。家族でやってたきた助産院の妊婦健診のあと、雨が上がりました。

緑の中に大きな樹があって、桜が咲いて、そこに家族が立てば、ほかに一体何が要るでしょうか?
おっぱいが飲みたくてしかたがなくなってきている女の子。

生まれてから13分くらいです。それまでは、桜の木の写真に写っているお母さんのお腹にいました。

大きな口をあけて初乳を飲む赤ちゃん。生まれてから30分くらいです。

畳の部屋で1か月健診が行なわれている昼下がり。

この布団の上で生まれてきたことがわかるのか、赤ちゃんも助産師さんをじっと見つめている。
きのう生まれた赤ちゃんと安らかに眠るこの女性は、まるで世界中の人々を許しているようです。

真ん中で大輪の花が咲いたように輝き出した女性を、私は「この方の生涯で最も豪華な時間を撮っているのかもしれない」と思いながら撮っていました。

スーパームーンだった、この日。助産院では3人も赤ちゃんが生まれ、ほかの産院でも出産が多かったようです。

昨年、2人目の出産を撮影したご家族。今年は、3人目の出産を撮影することになりました。

年子の子育てに備え、お父さんは勤務時間を調整して在宅時間を増やしています。

陣痛が強くなるまで何日もかかった長いお産が、まもなくクライマックスを迎えようとしています。

この助産院で約五千件の赤ちゃんをとりあげてきた院長の杉山先生が、「さあ、出ておいで」と赤ちゃんに声をかけています。

今回展示した写真はすべてファン助産院(杉並区)と、その近隣で撮影しました。

<助産院とは>

助産院は、顔見知りの助産師が妊婦健診・出産介助・産後ケアを一貫して担うために実家のような安心感が生まれる出産施設です。しかし産科医がいなく、院内で可能な医療行為は緊急対応のみとなるため、昨今では出産件数が大きく減少しています。一方、欧州では、顔見知りの決まった開業助産師が「妊娠から出産介助、産後までのケア」を一貫して受けもつことは学術的に高く評価されています。どんな施設で産もうが、まず妊娠すると担当助産師が決まるシステムもあり、国によっては、それがすべての妊産婦が享受する国の基本的な医療政策のひとつとして根づいています。

Birth,Birth,Birth! 展示会場
(会場によって写真は入れ替わります)

2017/11/03-17 モーハウス青山ショップ(東京都渋谷区) アクセス
2017/11/03 東京都助産師会主催とうきょうマタニティ・フェスティバル(東京都文京区)
2018/03/03-04 日本助産学会 横浜パシフィコ(横浜市)

トークイベントや最新情報はフェイスブックページをご覧ください。 

コメントは受け付けていません。