不妊治療を考えたら読む本
科学でわかる「妊娠への近道」 (ブルーバックス) 新書
浅田義正・河合 蘭著 講談社 2016年 ¥900


bb1599_e生殖医療専門医・浅田義正医師との共著です。浅田医師が「ビジネスで体外受精をやりたい医師はお断り」と案内に書き、2日がかりで自分の知識を伝授した医師向けセミナーをもとにしています。専門ジャーナリストとして難解な内容を徹底的にかみ砕き、本の前半には基本的な説明をたっぷり加えてどなたにでも今日の不妊治療がよく分かるようにしました。

「妊娠しにくい」と感じている方は、限られたお金と時間を一体どうしたら有効に使えるのかをこの本で考えてみてください。

 

・角川新書の「新書座談会」で取り上げていただきました。 こちらから

・「投信1」で紹介していただいた記事がたくさんのニュースサイト、ブログで取り上げられました。
「日本は世界一「妊娠できない不妊治療」が行われている!?
治療レベルは低くないのになぜ? そこにある日本的事情とは」 こちらから

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出生前診断-出産ジャーナリストが見つめた現状と未来 (朝日新書)

河合 蘭著 朝日新聞出版社 2015年 ¥886


20150331syussyoumaesindan_cover_30percent前著『卵子老化の真実』取材中に、晩産化する女性たちが一番不安に思うことは子どもの染色体異常だということはわかっていました。
本書は、出生前診断の40年間に及ぶ歴史と未来への展望、そして、今、出産の現場で妊婦さんたちに何が起きているかを報告します。これから産みたいと思っているご夫婦から出生前診断に関わっている専門家の方、科学のあり方を考えている方まで幅広い方々から大きな反響をいただいています。

「科学ジャーナリスト賞2016」受賞作

 

・2015年6月6日配信 時事通信社 書評
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「新書ガイド①」(6月6日) 文化

◎「出生前診断」 河合 蘭著

胎児の段階で染色体異常などの可能性が分かってしまう出生前診断。その技術革新の歴史と出産現場への影響を、当事者である女性の視点から徹底検証した。現場の医師たちの苦悩を読むと、「命の選別」といった発想だけで割り切れる問題か、疑問も頭をもたげる。妊婦だけに重い負担を強いてきた社会の側も変わる必要が痛感される。
(朝日新書・886円)
許可を得て転載
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・2015年6月4日付 読売新聞「こころ」欄
出生前診断の現状と疑問、正面から向き合う こちらから
・2015年6月7日付 朝日新聞 書評
・2015年5月28日付 日刊ゲンダイ 著者インタビューこちらから
・2015年7月 ダ・ヴィンチNEWS  著者インタビューこちらから
・2015年10月号 助産雑誌 この本、いかがですか?橋本洋子さん(周産期心理士ネットワーク、臨床心理士)による書評
・2015年5月28日 女性セブン 今週のぜひモノ
・2015年8月号 婦人之友 Book Review
・2015年8月号 AERA with Baby
・秋山ゆかりさんブログこちらから

【目次】

第1章 動き出した次世代の検査
第2章 女性たちの出生前診断体験
第3章「羊水検査」で出生前診断は始まった―ある医師の語りを中心に
第4章 1990年代「母体血清マーカー検査」をめぐる混乱
第5章 超音波検査とグローバリゼーションの波
第6章 これからの出生前診断

【オビより】

「出生前診断」をめぐる議論は、40年以上前から――。

結論を先送りし、迷走してきた日本の出産は
押し寄せる技術革新の波を受け止められるか?

日本人が知らない海外の出生前診断
高齢妊娠と染色体疾患の関係
合体しつつある不妊治療と出生前診断
超音波でNT計測――知らない間に受けている出生前診断
自分を罰し続ける母親たち
司法は出生前診断をどう判断してきたのか
70年代の羊水検査と激しい反対運動
「黒船」だった 新型出生前診断
日本でも始まる「着床前スクリーニング」とは
日本ダウン症協会は何に反対しているのか
欧米は「結論は出ない」という結論に達した
遺伝カウンセリングを体験してわかったこと
そこまで来ている胎児治療  (目次から)

ご購入は下記などのネット書店、一般書店で可能です。
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卵子老化の真実(文春新書)

河合 蘭著 文藝春秋社 2013年 ¥893


RanshirokaNoShinjitsu56第一子の出産の平均年齢は今や30.1歳。全国では4人に1人、東京都では3人に1人が「高齢出産」とされる35歳以上の出産です。晩産化によって、女性の卵巣にある卵子には何が起きるのでしょう。また精子には? そして、生まれてくる子どもには?

こんなに初産年齢が高くなった今、女性たちにとって産むのは簡単なことではありません。ただし、それは産めないということではないのです。卵子の変化は少しずつ進み、グレーゾーンの時期にも正しい知識があれば妊娠、安産に至る方はたくさんいます。30代、40代の妊娠、出産、育児について、ぜひ知って欲しいことを網羅しました。

 

◆中国語版が出ました。
◆国立大学法人香川大学の平成26年度入試問題(小論文)に使用されました。
◆自治体の母子保健、男女共同参画、次世代育成支援事業の一環としてご依頼をいただき、関連の講演も行っています。

【新聞】

・毎日新聞 今週の本棚(書評欄) 5月19日
・読売新聞 ヨミドクター 4月11日
・東京新聞
・信濃毎日新聞
・北海道新聞 著者インタビュー

【週刊誌、雑誌】

・週刊文春 文春図書館 今週の必読
・週刊ポスト「まるで知らなかった妊娠の真実」(4頁企画)
・週刊朝日 話題の新刊 4月19日
・サンデー毎日
・夕刊フジ
・クロワッサン(マガジンハウス)著者インタビュー
・FRau (講談社)
・BAILA (小学館)
・助産雑誌(医学書院)

【テレビ・ラジオ】

・フジBS「プライムニュース」『高齢出産の現実と課題』
・NHKラジオ放送「すっぴん!」
・東海ラジオ

【ウェブサイト】

・babycom
・ベビカム 大人の新刊 こちらから

◆道端カレンさんのブログ
こちらから

◆全国の産婦人科、不妊治療クリニックなどでも妊娠相談にいらした方にご紹介いただいています。

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はじめに  外見は若くなっても卵子の老化は止まらない

第一章 何歳まで産めるのか

かつての「マルコー」が日常化している
体外受精でも卵子の老化は救えない
日本の体外受精実施数は世界一、しかし妊娠率は50カ国中45位
生涯新しく作られない卵子、毎日一億個作られる精子
最終選考に残れない卵子
卵子の老化と子どもの優秀さは無関係
35歳の妊娠力は20代の半分
信じられない数の高齢出産をしていた明治女性
多産時代の子宮は血液循環がよかった
若い時に産めない理由

49歳の自然妊娠 /白樺八靑さん(27歳、29歳、47歳で出産)
乳がん克服、そして妊娠 /渡部麻由さん(36歳、47歳で出産)

第二章 妊娠を待つ

実際に35歳以上で出産した人の妊娠方法は?
「精液が薄くなる」はウソ
36人に1人は体外受精で生まれた子ども
産婦人科にかかるならいつがいいのか
不妊治療の落とし穴
知らない間に卵子がなくなりかけている!
高齢出産こそ究極のアンチエイジング?

36歳で「46歳のホルモン値」と言われて / 匿名(36歳妊娠中)
500万円かかった不妊治療 / 門脇昌子さん(39歳、44歳で出産)
転勤で妊娠が遅れて / 匿名(39歳、43歳で出産)

第三章 高齢出産

流産や染色体異常は年齢と共に上昇
高血圧、肥満、乳がんなどを抱えた高齢出産
「出生前診断」みんなはどうしている?どう思っている?
高齢出産にふさわしい産院選び
自信のなさが難産を呼ぶ
陣痛は山登りに似ている

ダウン症の女の子を授かって / 匿名(42歳で出産)

第四章 高齢母の育児

高齢初産母は産後うつにかかりやすい
実家の老親に頼れない
平均値から外れた親は孤立しやすい
元キャリア女性が陥りがちなパターンとは
もうひとり産みたい
高齢出産の子どもは発達が良好でけがや入院が少ない

きょうだいが欲しい / 匿名(41歳で出産)
仕事だけでは満たされない世代 / 匿名(38歳、41歳で出産)


安全なお産、安心なお産-「つながり」で築く、壊れない医療

河合 蘭著 岩波書店 2009年 ¥1.600+税


anan産科医不足、お産難民、妊婦の救急搬送受け入れ困難・・・その根っこにあったものは何だったのでしょう。

日本の周産期医療は世界一のレベルを誇っています。しかし、安全になったお産はかつてとは比べ物にならないほど多くの経済的、人的資源を必要とするものとなりました。それなのに日本では、社会でその負担を引き受けるという覚悟はしてきませんでした。ただ、技術だけが進歩し、医師が病院にたてこもるような生活をして、それを支えてきました。

そして「帝王切開にしておけば絶対に安心」など、医療を過大評価する「神話」も社会全体に広がってきました。お産は大自然の一部であり危険を完全に避けることなどできるわけがないのですが、お産本来の姿がもはや見失われ、不安ばかりがいたずらに増大してきたのです。

お産は今、安全にはなりましたが、安心なものではありません。この「安全なお産」の落とし穴について、今、考えておかなければ、私たちは高度医療を支えることも、それによって本当に幸せになることもできず、一体何のための世界一の医療なのかわからなくなる日を迎えるような気がします。

分娩室やNICU(新生児集中治療管理室)を守る現場にいる医師など57名の関係者にインタビューをおこない、母子の医療がたどってきた歩み、現代の周産期医療を映し出す証言を集めました。生の声から、お産の現在を感じ取ってください。

【書評をいただきました】

読売新聞(2009年11月14日付)/ 朝日新聞(2009年11月18日付)/週刊新潮/週間金曜日/助産雑誌/看護

【目次】

序章  出産が重たくなった時代に

まさか産み場所がなくなるなんて/少子化で脚光を浴びた妊婦たち/そして、産科医と産み場所が減った/奮闘する現場の産科医/「たらいまわし」報道の背景には/産科の問題はつながっている/警鐘は鳴らされていたのに/幸せなお産のために何ができるのか

第1章 お産のたどってきた道

命を自然にゆだねていたころ/生まれた命を返す人々/近代化した産婆たちの活躍/産科機器の決定版、超音波登場/子宮が見えるようになったことで/ひとつの転機、「富士見産婦人科病院事件」/医療とコミュニケーション/助産院という産み場所/「自然なお産」が気づかせたもの/「求めるお産」をつくり始めた女性たち

第2章 帝王切開から見えるお産の変化

なぜ、帝王切開は増えたのか/女性たちの身体の変化/高齢出産のリスク/四〇代初産は帝王切開?/帝王切開後の経腟出産/逆子の帝王切開が増えた理由/消えていく医療のアート/経腟分娩を多くの人が恐れるのは/帝王切開を希望する女性たち/帝王切開にともなうリスク/帝王切開の見えない傷

第3章 赤ちゃん救命最前線、NICUで起きていること

三〇人に一人が入るNICU/懐から保育器へ、保育器からNICUへ/技術革新の影で/赤ちゃんの第一関門は呼吸/小さい赤ちゃんの子育て/なぜNICUは満床なのか/NICUを増やすために/ぎりぎりの命と向き合う/救われた命への責任

第4章 これからの産み場所

「最後の砦」の新しい条件/病院に必要な経済的支援/つながる医師たち/早産は予防できるか/不妊治療と多胎/産科医の多くも、働き、産む女性/正常出産の場所/産み場所を選ぶ指針、リスクスコア/赤ちゃんの蘇生力を支える輪

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「なっとく出産」応援事典(共著)

井上裕美、井本園江、小黒道子、河合 蘭、長谷川充子著  春秋社 2009年 2.300円+税


nattoku-200鎌倉で唯一の出産できる病院となった湘南鎌倉総合病院は、フリースタイル出産や助産師さんの活躍にかけては全国の先がけ的存在。そこの副院長・産科部長である井上裕美医師が現職、元職員の助産師、そしてよく取材に来る私を入れて執筆チームを編成したことからこの本は始まりました。

妊婦さんの素朴な疑問を月ごとにまとめ、答えているQ&A集です。回答は執筆者全員で読み込み、長時間の議論でコトコト煮込んだもの・・・医師、助産師、私と違った立場の者が集まった意味を感じていただけるはずです。その月の赤ちゃんの実物大イラストも好評。

妊娠中から産後産後しばらく間での時期、いつもお手持ちに置いて頂き、使い倒してもらえれば本望!の一冊です。

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『助産師と産む-病院でも、助産院でも、自宅でも』
岩波ブックレットNo.704

河合蘭著 岩波書店 2007年 ¥480+税


josanshitoumu127私がお産ライターとなるきっかけは大ベテランのお産婆さんに出会い、「今晩の自宅出産に来るかい?」と言われ、立ち会わせて頂いた衝撃でした。あれから20年目の節目に、奇しくもこのような本を出すことになりました。

明治維新の頃から「産婆」として助産師が成し遂げてきた偉業を振り返り、また現代の産科医不足の中で助産師外来、僻地医療などで活躍する助産師を追って、この国にとって助産師とはどんな存在であるかを考えました。

敗戦によるアメリカニゼーションの中で職能的には激震を体験したにもかかわらず(当時の米国には助産師がいなくて産科医と看護師による痲酔出産が主流でした)、助産師は子どもを産む人のために国が用意すべき基本の人的資源です。婦人科の手術や帝王切開に追われる産婦人科医だけではお産は支えられません。

本質的に納得できるお産を探している女性とご家族の方には、助産師による自然出産という選択についてたくさんの情報を提供する一冊でもあります。助産師外来を開く「勇気のモト」として助産師さん自身にも読んで頂いていますし、助産師とコラボレーションを組む医療者、行政関係者、報道関係者にもご愛読いただいています。

ワンコインブック(定価504円です)ですので、学校や講習会のテキストにもどうぞ。

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未妊-「産む」と決められない

河合蘭著 NHK出版 2006年 ¥700+税


minin160pix少子化がどんどん進んでいるけれど、「子供は要らない」と決めている人はごく一部。ほとんどの人は「いつかは欲しい」と思っているのになかなか産むタイミングが見つけられないのです。仕事に夢中で、キャリアチェンジも多い20代から30代の初め。そして高齢出産の4文字が気になり出したら、30代はあっという間に過ぎていきます。
女性にとって仕事に打ち込むことが当たり前になった時代に、私たちは一体どうやって子供を持つ決心ができるのでしょうか?決められない未妊女性たちを中心に、やっと出産した人、不妊治療をした人など働く女性26名に取材しました。
世界的に見てもセックスレスが多い日本独特な夫婦のあり方、不妊治療のカレンダーセックスなど、性の問題にも踏み込みました。実母との関係や均等法とバブルの時代が残した影響など、制度的な少子化対策では届かない未妊女性の心に迫ります。
「産む」をやってきたからこそ見える「産まない」の側面―身体的、心理的、性的な理由―を書きたいと思いました。

◆書評・関連記事

・朝日新聞 (4月30日付)書評
・読売新聞(5月14日付)書評
・東京新聞/中日新聞 (5月7日付)書評
・共同通信
・時事通信
・日刊ゲンダイ(5月25日付 週刊読書日記/遙洋子さん)
・ペリネイタルケア 6月号書評
・aromatopia (6月25日発行)書評
・しんぶん赤旗(6月3日付 元気の素)
・朝日新聞 (6月9日付 オピニオン 三者三論)
・婦人公論 7月号書評
・クロワッサン(6月25日号 あなたへのメッセージ)
・オレンジページムック 元気が出るからだの本 2006夏号 著者インタビュー
・女性セブン(6月8日号)書評
・週刊新潮 (6月22日号)書評

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なんとかなるって! 働く女性の妊娠コミック--妊婦の「ぷ」

宮下真沙美著作 コラム・河合蘭 監修・三宅はつえ


ninpunopu漫画家でREBORNスタッフの宮下が「Judy」(小学館)に連載していたお産漫画「妊婦の「ぷ」」に彼女自身の出産・育児体験漫画、私が書いた情報コラムなどがプラスされた単行本仕立てです。
主人公は雑誌の編集者で夫はアウトドアライター。2人の生活と仕事をエンジョイしていた矢先に突然に妊娠して、戸惑いながらもだんだんどっかりと落ち着いた妊婦となっていって助産院出産します。NHK朝の連続ドラマなどで出産指導に大活躍している、やはりREBORNの三宅が助産師の知恵を提供し、リアルな妊娠ドラマになりました。

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WHO勧告に見る望ましい周産期ケアとその根拠

マースデン・ワーグナー著 井上裕美・河合蘭監訳 メディカ出版 ¥3800+税


nozomashii著者ワグナー氏は小児科医でカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(UCLA)教授やWHO母子保健局長を務めた周産期疫学者で日本にもたびたび来日し、三砂ちづるさんと共同研究もしています。
「WHO勧告」とはワグナー氏が陣頭に立って1985年に作られたもので、出産の医療行為やケアの見直しを行ったものです。この本は勧告が作られた経過を書いたものです。フリースタイル出産や母子同室をすすめ、切開や投薬は使われすぎているとしたこの勧告は、欧米で大きな議論を呼びました。
私は、REBORNをやっていたためにこのような勧告があることを聞き及び、内容に驚いて、当時の厚生省に問い合わせましたが誰もこれについて知っている人はいませんし、関心を持ってくれる方もいないのです。そこで直接コペンハーゲンのWHOヨーロッパ地域事務局というこの勧告の中心になったところへ電話をして「勧告の全文と反響が分かる資料を送ってください」と頼みました。その返事が、WHOの分厚い公式文書と、この本の原著です。送ってきたのは、なんとワグナー氏本人でした。
ワグナーさんとはその後二回ほどお会いしましたが、彼ほど外国人に聞き取りやすい英語を話す人は初めてでした。旅が人生、という感じで、世界50カ国を渡り歩き母子保健の啓蒙活動をしてきた人だということが、そこからはっきりとわかりました。

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お産選びマニュアル――いま、赤ちゃんを産むなら

河合 蘭著 農文協 2000年 ¥1600(税込み)


manual自分の3回目の出産に心から満足したあと、「私はもうこれで産まないから、これから産む人に私が知ってきたお産選びのことを全部書いておこう」と思いました。自分の大満足の理由は知るべきこと、知るべき人を十分に知っているという安心と自信のために違いなかったからです。
3人産みながらお産ライターをしてきた集大成のような本です。病院、個人産院、助産院、自宅のさまざまな出産スタイルができるだけ公正にわかるようにしました。産み方の多様化、情報の洪水の中で、よく妊娠した人は目をグルグル回しているようなので、この本でスキッとしていただければと思います。
医療者はインサイダーですし、一般女性は自分の出産のことはよくわかっても普遍的なところはわかりにくかったり裏が見えにくかったりします。私は両者の中間に在るので、その特殊な立場がこの本では思い切り生かせたと思います。
久しぶりにカメラを持ち、写真もたくさん撮りました。

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<ビデオ>もっと自由な出産を――フリースタイル出産の介助

杉山富士子・中根直子監修 河合蘭構成 三輪書店 VHSカラー18分 ¥8400 (税込み)


mottojiyuuna分娩台を使わないで自由に楽な姿勢でいられる出産は実は固定されるよりも安全で、赤ちゃん間心音が落ちにくく、産道の方向と引力の方向が一致して生まれやすい方法です。クレオパトラの出産図を見てもすわって産んでいて、世界中に寝て産む出産文化はありません。
が、産科学は分娩台に寝かせるのが基本。それ以外のことは学校で教わらないので、フリースタイルは医療者にとってなじみがなくて不安だと思われていました。手術の如く産婦がじっとしている分娩台のお産とフリーな出産では、赤ちゃんを取り上げる側にとって全く勝手が違うのです。分娩台では赤ちゃんの肩を片方ずつ引き出すようにしてその手技も決まりごとができているのに、フリースタイルでは両方揃って自然に出てしまうとか。
当時すでに、勇気を出してこの方法に熟練していった先駆者の助産師さん・杉山富士子さん(東京・ファン助産院院長)の技と本当にナチュラルに出産している女性を私が撮りました。初めて大きなビデオカメラを構え、当時生後3ヵ月だった子どもをそばに転がしておきつつ、6つのお産を録り内2つを収めています。
もうひとりの監修者・中根直子さんはファン助産院に一時期「助産院留学」をしていた日赤医療センターの助産師さん。彼女のような助産師さんのおかげで、病院でも少しずつフリースタイルで産めるようになってきました。
このビデオを購入する人も、作った当時は助産院の人ばかりでしたが、今や病院の購入がほとんどです。

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出産革命のヒロインたち―アメリカのお産が変わったとき

マーゴット・エドワーズ、メアリー・ウォルドルフ著 河合蘭訳 メディカ出版 1997年 ¥2800+税


heroionsこの本を訳した理由は、自分に大きな影響があったアメリカの自然出産情報が、いつ、どんな背景で、どんな人達によって紡がれてきたのかをどうしても知りたかったからです。
この本から学んだものは、はかりしれません。歴史ものは商売にならないのがお産界の常なのですが(ハウツーものがともかく売れます)、私はこういうことがおもしろくて仕方がありません。
20世紀は、生産性を追求して地球を汚してしまった時代でした。この世紀を象徴する超大国・アメリカでは、出産も、意識のなくなる痲酔でこんこんと眠る女性から自動車工場のように赤ちゃんをとりあげていました。母乳は分娩台で投薬して止め、粉ミルクで育てました。そんな時代と場所で、「これはおかしいのではないか」という疑問が始まったのがアメリカの自然出産だつたのです。
日本でも最近よくいわれているキリスト教文明の問題も、自然出産ととても関係が深いのです。『菊と日本刀』著者ルース・ベネディクトの流れを汲むマーガレット・ミードのような人類学者も関わっています。
立役者たちへインタビュー、新聞、雑誌、専門誌などからの興味深い引用などで構成されたノンフィクション。「ご先祖様~!」と登場人物たちにいちいち抱きつきたくなるような世界が広がっていましたが、残念ながら絶版。

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改版・お産のイメジェリー―心の出産準備

カール・ジョーンズ著
河合蘭訳 清水ルイーズ監訳  メディカ出版 1997 ¥2940(税込み)


imageryイメジェリーとは原書にはGuided Imageryとあり「誘導されたイメージ」のこと。つまりイメージトレーニングです。著者カール・ジョーンズは非常に珍しい男性バースエデュケーターで、この本の原著”Mind Over Labor”はじめ父親の本など数々のヒット本を書きました。
男性なのに奇妙なくらいに妊産婦の心理が分かる人で、この本でも妊娠中、出産中、産後の独特な精神状態を巧みに描いています。イメジェリーを使ってリラックスしたり、自信を強めたり、胎児とコミュニケーションする方法を提供しているのですが、それだけではなく、妊産婦の「妊娠脳」ともいうべき状態についてよく理解できます。
出産本は多いけれど心にスポットライトを当てたものはなかなかないので貴重な本でした。過去形なのは、もう刷らないことになってしまったのです。古書やオークションで手に入れたという話をしょっちゅう聞いていてちょっと申し訳ない気分です。

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